縁あって12月からベイエリアの CG 会社で働くことになりました。細かな事情は別として、日本人のエンジニアが中途で H1B ビザをとってアメリカ企業に転職するというのは結構大変だったと思うので、主に手続き面等について忘れないうちに書き留めておきたいと思います。後のみなさんの何かの参考になればさいわい。
きっかけといいますか、最初に先方の方と話をしたのは8月の上旬のことでした。相手は配属先になる部門のVP(バイスプレジデント、まあ日本だと部門の部長とか本部長みたいな感じで、採用も含めてその部門の活動のほとんどの権限がある)の方でした。共通の知り合いに紹介してもらって海外のカンファレンス会場で30分ほど1対1で話す機会があったのですが、その時点では転職の話ではなくて、今のCG制作の抱える問題などについて意見交換した、という感じです。僕もこの会話がとても楽しく、一緒にやっていこう、社内のいろんな人に紹介してもう少し話を詰めてみるから履歴書とかを送ってくれ、ということになりました。そして今回の海外転職活動がスタートしたわけです。
英文の履歴書を書いたのは初めてでしたが、最近は参考になるサイトが多いので助かります。職歴二つとその仕事内容、学歴、論文、CG 関連のその他活動などを A4 二枚にまとめました。装飾もなくてシンプルな感じに。あとは補足資料として、得意分野や過去の仕事内容などを詳しく説明したポートフォリオを15ページくらいつくりました。エンジニアだと通常はこうした資料は求められないのですが、絵付きで資料があるとインタビューなどでは話しやすくなりますので、英語に自信が無い方にはお勧めしたいです。
そして VP さん宛てのカバーレターを書きます。知り合いがいなければ採用担当者様、でも良いかと思いますが、このカバーレターは履歴書等と一緒にコピーされて面接担当者に渡されますから、内容はちゃんと書いた方が良いです。英文で三段落くらい、自己紹介と希望する業務、もうひとアピール、くらい書いておけば形になるでしょう。僕は念のため英会話教室の先生に添削してもらいました。論文と同様で、かっこつけた表現は不要でシンプルで意図がわかりやすい文章が良いと思います。
さらに過去に関わったタイトルの簡単なムービーも用意して USB メモリにいれて、プリントアウトと一緒に Fedex で送りました。ところが、この Fedex、先方には到着したもののなぜか行方がわからなくなってしまい、結局メールで送り直すことに。最終的にはオファーをもらった後に発見されたんですが・・・まあ日本でも人事に送った書類が紛失されることはよくありますから、返事がないときにはメールなどで再確認するのが良いですね。
その後メールで電話インタビューをセッティングする旨の連絡が来て、9月はじめに行うことになりました。日本とサンフランシスコでは結構な時差がありますが、朝7時に電話をかけてきてもらうことにしました。先方は昼過ぎになるので、この時間帯は割と良いです。
電話インタビューで準備するものは、先方に送った履歴書などの書類、メモ、程度でしょう。辞書など用意しても引いている暇はないと思います。また電話回線は固定電話の方が絶対に良いです。僕は仕事で電話で英語を話す経験は割とありましたが、慣れていないとかなり聞き取りづらいと思います。英会話の先生などと電話や Skype で練習しておくのも良いでしょう。僕の場合、最近はヘッドハンティングの会社から英語で電話がかかってくることが頻繁にあって、いい練習になりました。ヘッドハンターとのミーティングは無料だし専門用語を話す機会があるし、エンジニアの英語練習には最適なんじゃないかと思います。LinkedIn に登録しておくと、よく電話かかってくるような気がします(でもどうやって携帯の電話番号を知ったんだろう・・・)
一番のコツは、とにかくゆっくり話すことです。特に西海岸の人たちは、英語が下手な人との会話にとても慣れています。相手がゆっくり話すとすぐに会話の速度や表現の難易度を合わせてくれますから、これを活用しない手はありません。流暢に話すと自らハードルをあげてしまいます。秘書や営業などは別として、エンジニアのコミュニケーション能力は会話速度だけではありませんから、シンプルに正確に会話をすることに努めるのが一番だと思います。
そうそう、電話線に挟んでPC等で会話を録音できる機器もあるので、最初は録音しておくのもお勧めです。電話インタビューしてくる人は面接で再び会うことも多いですから、一度話した内容をしっかりチェックしておくと後で安心できます。
朝ちょうど約束の時間に電話がかかってきて、まずは15分ほど先方の仕事について説明をうけました。思ったより長かったです。その後簡単に自己紹介をして、割と具体的に仕事の内容を相談します。この時点でかなり自分の希望にマッチしている感じはありました。プログラミングの知識を問うような質問などはありませんでした。あっという間に終わったなという印象です。また人事からメールで連絡する、といって、30分程度で電話は終わりました。この電話インタビューしてきた人は、転職後直属の上司になる人でした。
つづく
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